河童橋から穂高連峰-岳沢を望む梓川の流れの向こうに悠然と広がってそそり立つ、西穂、奥穂、前穂のピーク。岳沢の残雪をバックに、新緑に燃え上がるケショウヤナギなどの河畔林。
上高地ビジターセンターは新築され、今やインターネットライブカメラが３台設置されていました。
そのカメラのひとつは、センター脇の清水川の水中を映しています。バイカモが揺れる水中を、良い型のイワナが悠々と泳いでいました。人が近寄っても逃げる気配すらなく、流下するユスリカか何かを盛んに捕食しています。目と鼻の先でカワガラスが水中に潜り、昼食のベンチ脇ではキセキレイの雛を親鳥が連れ戻しに来る・・・なんとゆるやかな光景でしょう？
ここ上高地では、鳥も、魚も、蝶も、そして小動物も人を恐れません。こんなにも多くの観光客が訪れることには幾分抵抗があるものの、人が生き物を狩るハンターの気配を持たないなら、自然は意外にも親密に接してくれるようです。
釣りにいけなくて、ロッドを持っていなくて、そしてそこに魚がいるのに、残念に思う気持ちは少しだけ。
それよりも幸福感でいっぱいでした。
今、小梨平はズミ（小梨）の花が満開です。
昨年から柄にもなく足を踏み入れた森林インストラクターがらみのお仕事やボランティアで、プライベートな時間の多くが費やされてしまいます。
釣りに行きたい。
２００２年６月３日 Taka